濃茶のお稽古

お濃茶は、

【一座を共にする客は、たとえ敵、味方、また身分の差があったとしても、皆等しく一碗を共にする】

というのが利休の頃より茶道の精神文化として受け継がれてまいりましたが、コロナウィルス感染防止のため、今は回し飲みで行う事はできません。

ただ、濃茶というフォーマルなお茶、薄茶というカジュアルなお茶という一面から考えても、濃茶の精神性はより高く、やはりたとえ口をつけず形のみのお稽古であっても回し飲みの練習は続けていこうと思っています。

楽茶碗は、古帛紗を添えませんが、それ以外のお茶碗は、熱の伝わりが多いため、古帛紗を添えます。

古帛紗がある場合と、ない場合の回しのみの仕方の違いもしっかりと復習致しました。

今月の楽茶碗は、初代長次郎七種のひとつ、【鉢開】写しです。

現存せず、行方不明だそうですが、托鉢の姿から取られたとの事です。

胴の真ん中がくぼみ、手に馴染む形の様に思います。