栗きんとんを作りました

能勢の銀栗をいただいたので、栗きんとんを作りました。

有名な岐阜、中津川の栗きんとんの真似をして、時間をかけて作りましたが、難しい💦💦

でも、銀栗の素材の美味しさに助けられ、まあまあの栗きんとんに仕上がりました。

 

 

 

葉見ず 花見ず

今日は秋分の日。

お彼岸の頃は、ヒガンバナが畦道にたくさん咲いていましたが、最近はあまり見かけなくなりました。

この花、葉がスイセンに似ているから【夏水仙】と呼ばれますが、水仙とは関係なく、ヒガンバナ科になります。

葉がある時は花が咲かず、花が咲いている時は葉がない、ヒガンバナと同じく、【葉見ず 花見ず】なので、百合に似た愛らしい花ですが、やはりどことなく寂しげな雰囲気があります。

 

9月の主菓子

季節のお菓子は、お茶のお稽古の楽しみのひとつ🍡

上から

一重草(ひとえぐさ・桔梗の異名) ねりきり製

乙女菊  餅

こぼれ萩  くず製

花兎

高瀬川を私財を投じて開いた事で有名な角倉了以(すみのくらりょうい)。

その了以が好んだといわれる角倉金襴は、花兎の可愛らしい文様です。

そして今日は、花兎の取り合わせ。

棗、ご銘が【花兎】

そして、角倉金襴の文様の掛け紙にかかったお菓子、ご銘は同じく【花兎】。

和風メレンゲで、たまごの味が何ともいえず美味な、本当に美味しいお菓子です。

仲秋の名月が待ち遠しい取り合わせでした。

曽呂利

曽呂利(そろり、あるいはぞろり)の花入、

名前の由来は、そろりとした姿からきているとも、曽呂利新左衛門という秀吉の時代の御伽衆からきているともいわれるそうです。

花入の下には花入盆を敷くのは、室町時代、書院飾りで用いられ、曽呂利の花入れには、この花入盆【曽呂利盆】が用いられます。

どちらかというと形は鶴首に近いですが、

左側、矢筈ススキ、瑠璃大虎の尾、下野

右上 白蝶草 白、白蝶草 赤、松虫草、紫式部、大立浪草

右下 小判草、下野草、突抜忍冬

を活けました。

今週は、大名物の茶入を使うお点前。

お点前内容は秘伝のためアップできませんが、大名物に関しては、【国司茄子】写しを使用しました。

今は、大阪の藤田美術館に保存されており、学芸員の方がわかりやすくホームページ、美術館現地などにて説明してくださるのでありがたいです。

2022年リニューアルオープンが待ち遠しいです。

 

国司茄子

国司というのは、役職の名前で、当時長官を勤めていた北畠家に由来するそうです。

漢作大名物、その後酒井家などを経て、今は藤田美術館所属ですが、その最後のやりとりはなかなか接戦だったようです。

以下、藤田美術館ホームページより引用させていただきました。

―藤田家にはいつ入ったのですか?
1923年(大正12年)です。東京美術倶楽部で行われた若狭酒井家の売り立てで、野村財閥を築いた野村徳七と競り合いとなりましたが、決着がつかないためくじ引きとなり、藤田平太郎が20万円で落札しました。

 

重陽の節句

今日は、9月9日

重陽の節句

五節句の中でもこのお節句が1年の最後となります。

万物は陰と陽で調和が取れるという陰陽思想。

数字に関しては、奇数は陽に、偶数は陰に分けられます。

そして、その1番大きい数字9が2つ重なった日、

9月9日は、陽が2つ重なるので、重陽の節句と呼ばれます。

別名は菊の節句とも呼ばれます。

今日のお稽古は、それにちなんで、菊のお茶碗や、菊のお香合にて。

桧の古材にて作られたお香合。

繊細に彫られた葉に、金色の彩色

そして、中を開けると菊文様が。

 

名物茶入についてのお稽古

お茶のお稽古の時、お道具に関しては、季節感を大切にしながら、和歌や歳時記など、日本の文化も学んでいただける取り合わせを心がけておりますが、取り合わせに関して外してはいけない厳格な決まり事もあり、それも大切な勉強のひとつです。

例えばお買い物に行く時の装いと、結婚式や入学式など、フォーマルな席での装いは違います。

それは、自分のためではなく、相手に対しての敬意を持って装いの格付けを改めるものだと思いますが、お道具の取り合わせも同じです。

茶道では、おもてなしの【格に応じた取り合わせ】を大切にします。

お道具は以下の茶入にてお稽古致しました。

中興名物 坂本家伝来 岩城文琳 写し

実物は大阪 藤田美術館所蔵

中興名物 金華山広沢手 写し

これほどの茶入を見た人はいないだろうという意味の和歌

「広沢の池の面に身をなして見る人もなき秋の夜の月」

から銘をつけられたそうです。

実物は京都 北村美術館所蔵。